毎日寒い日が続いていますが、如何お過ごしでしょうか。
私は静岡県生まれ、温暖な気候で育ったせいか群馬の足元から深々と冷えてくる寒さと、上州名物「空っ風」に毎年悩まされています(笑)
私は5歳からピアノを習い始めました。
きっかけは、むかし母が習えなかったピアノを娘に!というよくある理由だったという事です。
そして、私自身は弾けること(習えること)に楽しみを感じていて、熱心な母の力添えもあり、ほかの生徒さんよりは上達が早かったみたいです。
バイエルをすべて弾き終えたのが小学校一年生の7月、5歳になってすぐに習い始めたとはいえ驚異のスピード!!(と、当時の先生が今でもその頃の思い出を話してくれます。)
今も弾いてみたい曲は山のようにありますが、その頃(小学一年)の私にも弾いてみたい曲がありました。
モーツアルトの『ロンド ニ長調』・・・。
発表会の時に一緒に出演していた生徒さんが弾いていたのを聴いて一目(一聴)ぼれ!?
来年は私が弾くのだと意気込んでいたようです。
もちろん当時の年齢からしてかなり無謀な事で、先生も違う曲をと説得したようですが『どうしても弾きたい!!』と無理を言って練習に入りさせていただきました。
途中の右手の16分音符のフレーズがどうしても弾けず、何度も先生に曲を変えようといわれても「絶対に弾くんだ!」と頑固に言い張っていたと今でも母が言います。
母もその私の意気込みを聞いて、その時ばかりは仕事を抜け出して私のレッスンに付き合い、家での練習もそばにいてくれました。
そして発表会当日、舞台袖で母は楽譜を抱えて演奏を聴き、あのフレーズが無事に弾けて娘とはいえ感極まり涙が出たと話してくれました。
その時の演奏が今でもカセットで残されていて、くじけそうな時に聴くと、私を励ましてもくれます。
今でも大好きな1曲、時々『ロンド』を弾いては初心を忘れずにいます。
そして、ピアノ講師になった今、そんな良い思い出になる曲を、生徒にも受け継がせたく指導しています。今指導してる小さな生徒たちも将来そんな思い出ができますようにと思います。
今思えば、母の愛情ってすごいな~ありがたい感謝です。
今でも生徒のお母さんが熱心の方は、伸びますね。納得です!
※付録の写真はその時の発表会です。衣装も母の手作り、今でも私の生徒さんが発表会で着ています。