皆さん、こんにちは!
台風24号は先ほど(2013/10/9 9:00)温帯低気圧に変わりました。10月半ばになろうとしているのに、蒸し暑くて何だか身体がだるい…。
寒くなったり暑くなったりで体調を崩す方が多いみたいです。
幸いなことにうちの生徒さん達は皆とても元気で良かったです。
皆様もご自愛のほどを。
それでは、アナトール・ウゴルスキ前回のつづきをお話ししたいと思います。
その頃、私の主人も日本でのコンサートのサポートスタッフの一人として手伝いをすることになり、ウゴルスキの演奏を目の当りに観る機会がありました。
主人は一瞬にして呆気にとられたと、その時の思い出を話してくれます。 先ず、普通のピアニストの3分の1くらいの音量しかない・・・。椅子は、グールドの真似なのか異常に低い。そして決して叩きつけたりしない指さばき鍵盤の上をカエルの手がペタペタとしている様な弾き方。指は曲げずにほぼ真っ直ぐな感じで素早く動く。その素晴らしいピアニッシモは類をみない。当然、フォルテはうるさくないどこまでも綺麗で澄んだ音。
コンサートで聴いてる人も、ディスクで聴いてる人も、常に、耳をそばだてててしまう。とにかく表現が大胆であり自由なのです。それがウゴルスキならではの演奏です。
それと、特筆すべきことは、ウゴルスキがいつまでも純粋な子供のままの心を持っているということです。まるで、子供の心のまま大人になったようなピアニストであり、年を取って行っても心の綺麗な人です。主人と会って会話を進める中でもユーモラスでいて笑顔をたやさず、思いやりがあり、本当に少年のような無垢な人だったようです。当然、すぐに仲良しになれてお互いギャグを言い合いながらはしゃいで過ごしたくらいです。「そんなウゴルスキだから大好きなグールドを見た時に心酔してはしゃいでしまったのだろう」と主人は言います。そんなウゴルスキの音を是非聴いてみてください。少し音楽感が変わるかも知れません。
P.S. 実は私の椅子が低いのはグールドとウゴルスキの影響なんです。真似て恰好だけではなく低いせいで、鍵盤を上から叩き付けないので綺麗で繊細な打鍵が出来るからなんです。(これは好みに分かれますが…。)
では、また次回にお会いしましょう~ღƪ(ˆ◡ˆ)ʃ☼