桜は散ってしまいましたが、スタジオ(教室)に通う道ではハナミズキとつつじが綺麗なコラボで迎えてくれています。
春の花がそこらかしこで見れるので心がホッとしている今日この頃です。
前回のつづきです。祖母が買ってくれた電気オルガン(電子オルガンではない)でピアノを始めるきっかけになり、すっかり鍵盤のとりこになってしまった私を(一日中飽きもせず弾いてた思い出が…)母がみかねてか、近所のピアノ教室へ通わせてくれることになりました。
その頃、私は4歳、もうじき5歳という時でした。
ピアノ教室に通い始めた私は「天にも昇る気持ち」で楽しくて、毎日本当に楽しくて、そして夢中で、そのオルガンで練習をしていました。
その後、一年も経たないうちにバイエルも後半に至りオルガンだと鍵盤の数が足りないし、強弱の表現ができない…という大きな壁にあたりました。
その前から母にピアノを買って!買って!とねだっていた記憶があり、でも、はい買ってあげましょう、なんてすぐにはなりませんでした。我慢してオルガンで練習に明け暮れた毎日でした。
その頃になると、ピアノ教室で先に入っていた生徒達よりも上手にピアノが弾けるようになり、その姿を見ていた母も快くしたのか、そろそろピアノを買ってやるかな~と思ってくれていたようでした。
その日もいつもと変わらず、保育園に通い、そして帰ってきました。
すると、父と母が笑顔で迎えてくれました。「おかえり~なっちゃん」私はいつものように玄関から家に上がろうとしたら、なぜか父と母は「居間の大きな窓から入りなさい」というではありませんか…何だかいつもと様子が違うけど園児だった私は言うとおりに窓から中に入りました。するとそこには、なんと!夢にまで見た「アップライトピアノが!!」居間に鎮座していました~! あ~何と神々しいことか!?(その頃はこんな表現なんてできませんが…)
嬉しくて嬉しくてピアノに駆け寄ったかと思えば嬉しさのあまりにこ踊りをはじめ…そして舞い上がった気持ちでピアノを弾き始めました。こんな時は、教室で習ってる一番上手く弾ける曲でも弾くかと思えば、何と「ねこふんじゃった」なんかを思わず弾いてしまうという醜態を。。(失笑)
※付録の写真はその時のものです。真新しいピッカピッカのアップライトピアノです。ペダルにはまだビニールが付いています。
そしてなぜか得体のしれない(イケてない、名前もなし)ぬいぐるみが既に飾ってあったり、足元にはラジカセが置いてあったり(演奏を録音していた)棚にはなぜか「王将」の大きな将棋駒が(笑…)時代を感じる物が沢山あります。
でもこの写真を見ると父母の優しさが沢山沢山伝わってきます。
決して裕福とは言えない家庭事情のなか、父母は頑張って頑張って私に買ってくれた新しい素敵なピアノ。親のありがたみは一生忘れられません。
椅子には母の手作りの座布団や、既に弾いてもらいたい曲の楽譜もしっかりと(ちゃっかり?)置いてあったり(笑)すっかりスタンバイしてありました。
そんな訳で、私はアップライトピアノを買ってもらい一層の練習を重ねて今があります。お父さんお母さんありがとう。
続きは、グランドピアノに至るまで色々あったお話をしたいと思います。
次回をお楽しみに。